社労士合格後は?|事務指定講習の全体像【第3話】

目次

はじめに

社労士試験に合格したあと、次に待っているのが「事務指定講習」です。

「事務指定講習って、実際に何をするの?」

今回は、「合格後から開業まで」シリーズの第3話として、事務指定講習の全体像を整理します。

この連載では、会社員として働きながら社労士試験に合格し、実務経験ゼロのまま“社労士業務を始められる状態”になるまでを、等身大で記録しています。

制度の説明だけでなく、

  • 合格後、実際にどう動いたか
  • どんな順番で進めていったのか

そのプロセスを、一つずつ辿っていく試みです。

今回から数回にわたり、事務指定講習について書いていきます。

実務経験ゼロの方にとっては、合格後のプロセスの中でも、ひとつの山場。

これから受講する方の作業量や時間感覚の参考になればうれしいです。

事務指定講習とは?

社労士試験に合格しても、実務経験がなければ社労士として登録することはできません。

この段階では、まだ「合格者」止まり。

  • 社労士と名乗れない
  • 名刺に肩書きも書けない
  • 業務を受けることもできない

そんな状態です。

登録要件は、次のいずれか。

  • 2年以上の労働社会保険諸法令に関する実務経験
  • 事務指定講習の修了(=実務2年分と同等扱い)

私は、社労士としての実務経験はゼロ。

つまり、登録するためには事務指定講習一択でした。

この講習は、全国社会保険労務士会連合会が年1回だけ実施します。

タイミングを逃すと、次は1年待ち。

仕組み自体はシンプルです。

  • 前半:通信指導過程(約4か月)
    • 課題を記入して提出
  • 後半:eラーニング講習(約2か月)
    • 動画視聴とテスト

すべて修了すれば、社労士登録に必要な要件を満たしたという扱いになります。

事務指定講習の全体スケジュール(年1回の長期戦)

事務指定講習は、ざっくりいうと約10か月がかりのプロジェクトです。

一気に走り抜けるというより、淡々と、計画的に進めていくタイプの道のり。

流れを整理すると、次の5ステップです。

事務指定講習の流れ(5ステップ)

① 10〜11月:申込

  • 合格通知とともに案内が届く
  • 郵便振替で受講料77,000円を支払う
    ※この時点で「本当に始まるんだ」と実感しました

② 1月末:教材到着

  • 課題、六法などが段ボールで届く
    ※量に少し圧倒される

③ 2月1日〜5月31日:通信指導過程

  • 様式記入⇒郵送提出⇒添削
  • ※淡々と進めれば、きちんと終わります

④ 7月11日〜9月11日:eラーニング講習

  • 動画視聴(8科目 × 約3時間)
  • 各科目ごとにテストあり
    ※倍速再生は不可
    ※合格が必要

⑤ 修了:修了証の発行

  • 修了証はPDFでダウンロード
  • 早く終わらせれば、その分だけ早く登録へ進める
  • ※この瞬間、合格証書が「使える資格」に変わったと感じました

最初にスケジュールを見たときの正直な感想は、「長いな」

この時点では、開業や実務のことなど、ほとんど考えていません。

ただひとつ、

「登録して、名刺に“社会保険労務士”と書ける状態になりたい」

それだけが、当時のモチベーションでした。

感覚としては「実務をのぞく」

事務指定講習について、「実務経験をお金で買うもの」と表現されることがあります。

でも、実際に受講してみると、その表現は少し違うと感じました。

当然ながら、本当の実務経験には及びません。

私の感覚では、「実務をのぞく」という表現が一番近い。

  • 机上の知識を
  • 具体的な様式に落とし込み
  • 現実の手続きの順番で処理していく

知識と現場の距離を、はっきりと認識するプロセスでした。

資格が、少しずつ現実に近づいていく感覚。

それが、事務指定講習でした。

まとめ

事務指定講習は、

申込 ⇒ 教材到着 ⇒ 通信指導過程 ⇒ eラーニング講習 ⇒ 修了

という、シンプルな流れです。

ただし、時間と手間は確実にかかる

この段階で私が持っていたのは、立派な覚悟や戦略ではありません。

  • まだ開業の構想もない
  • 実務の予定もない

ただ、

「まずは必要な手続きを進めるだけ」

という、実務的なスタンスでした。

教材が届いた瞬間に感じた、

「社労士という資格が、少しずつ現実に近づいていく」

その感覚は、今でもよく覚えています。

▶ 次回:第4話「事務指定講習の申込手続」

次回は、事務指定講習をいつ・どのように申し込むのか、実際の手続きの流れをまとめます。
費用や申込期間など、迷いやすいポイントも整理します。

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