はじめに
「社労士の登録種別って何?」
『社労士合格後は?』シリーズの第8話です。
この連載では、会社員として働きながら社労士試験に合格し、実務経験ゼロのまま“社労士業務を始められる状態”になるまでを等身大で記録しています。
制度の説明だけではなく、
・合格後、実際にどう動いたか?
・どんな順番で進めたのか?
そのプロセスをひとつずつ辿っていく試みです。
今回は、社労士登録において避けて通れない「登録種別」について書いていきます。
特に、副業での登録を考えている方にとって、最初に悩むポイントのひとつです。
私自身も、ここで一度立ち止まりました。
これから登録を検討している方の参考になれば嬉しいです。
前回の記事はこちら

登録を前提に調べていたら出てきた「登録種別」
第7話でも書いたとおり、私はこの時点で「登録する」という前提で動いていました。
通信指導が終わり、eラーニング講習が始まるまでの間に、登録について調べ始めていました。
やることはシンプルだと思っていました。
「登録したい → 手続きする → 社労士になる」
そのくらいの認識です。
中小企業診断士のときも、基本的には「登録すれば終わり」という感覚だったので、社労士も同じだと思っていました。
ただ、調べていく中で、違和感が出てきます。
「登録種別」
という言葉が出てきたからです。
正直、この時の感覚はこうです。
「登録はする前提だけど…、種別って何?」
登録すること自体は決まっている。
でも、その中で「どう登録するか」を選ばないといけない。
ここで初めて、
社労士の登録は“ただの手続きではない”
と気づきました。
社労士の登録種別とは?|4つに分かれる
社労士の登録には、4つの種別があります。
具体的には、次の4つです。
- 開業
- 法人社員
- 勤務
- その他
最初にこれを見たときの率直な感想は、
「…4つもあるの?」
でした。
「登録=ひとつの手続き」だと思っていたので、ここで少し戸惑います。
しかも、この4つは単なる区分ではありません。
それぞれ、
- できる業務
- 立ち位置
- 会費
が変わってきます。
つまり、
どの種別を選ぶかで、その後の社労士としての立ち位置が決まる
ということです。
この時点で、「とりあえず登録すればいい」という感覚ではなくなりました。
登録種別ごとの違いとは?
ここからは、それぞれの登録種別について整理していきます。
東京会のホームページでは次のようにあります。

まずはひとことでイメージをつかんで、そのあとに少し補足します。
■ 開業|自分で仕事を取ってやる働き方
自分の名前で独立して、社労士業務を行う登録です。
いわゆる「独立開業」の形で、仕事も収入も自分次第。
自由度が高い分、営業や集客もすべて自分でやる必要があります。
「独立開業」がイメージしやすいですが、「副業開業」もこちらに当てはまります。
■ 法人社員|社労士法人の社員としての登録
社労士法人の「社員(出資者)」として登録する形です。
ここでいう社員は、一般的な会社員ではなく、経営側の立場。
複数の社労士で業務を分担しながら進める点で、開業に近い働き方です。
■ 勤務|組織の中で社労士業務を行う働き方
企業や社労士事務所に所属して働く登録です。
安定した給与を得ながら、所属先の業務として社労士業務を行います。
個人で顧客と契約して報酬を得ることはできません。
■ その他|業務は行わず資格を保有する形
社労士として登録はするものの、業務は行わない登録です。
顧客と契約して仕事をすることはできませんが、社労士会の研修に参加したり、情報収集や人脈づくりを行うことができます。
「今すぐ実務はやらないけど、資格は活かしたい」
そんな人が選ぶケースが多い登録です。
最初はそれぞれの違いが分かりにくいですが、
見ていくと「どこで仕事をするのか」「どこまでやるのか」で分かれているのが分かります。
実際に調べて感じたこと
登録種別をひと通り見て、最初に感じたのは、
「ちゃんと選ばないといけないな」
ということでした。
正直、最初はもっと軽く考えていました。
「登録するだけでしょ」
そのくらいの認識です。
でも実際には、
- できる業務が違う
- 立ち位置が変わる
- 会費も変わる
という違いがあります。
つまり、
なんとなくで選ぶものではない
ということです。
特に大きいと感じたのは「会費」です。
登録する以上、毎年費用がかかります。
しかも種別によって金額が違う。
「とりあえず登録しておこう」と思っても、その選択にはコストが伴うということです。
そしてもうひとつ。
「開業」「法人社員」「勤務」「その他」という言葉だけを見るとシンプルですが、
実際には、
- 自分がどこで仕事をするのか
- 社労士としてどこまで関わるのか
を考える必要があります。
このあたりで、
登録は単なる手続きではなく、立ち位置を決める選択なんだな
と実感しました。
なぜ私は「勤務等」を選んだのか
結論から言うと、私は
「勤務等」
で登録することにしました。
(東京都社会保険労務士会では「勤務」「その他」をまとめて「勤務等」として取り扱っています)
理由はシンプルです。
- 会社員として働いている
- 個人で社労士業務をすぐに行う予定がない
- 顧問先もない
- 開業するイメージもない
この状態で「開業登録」をする理由がありません。
当時の私は、社労士としての業務に関わる予定もなく、その環境にもいませんでした。
そう考えると、
開業ではない
という位置になります。
そこで選んだのが「勤務等」です。
勤務等であれば、
- 社労士として登録はできる
- 必要になれば後から開業に変更できる
という柔軟さがあります。
(※種別変更については後の記事で書きます)
そして何より、この時の私の目的は、
👉 社労士と名乗ること
でした。
名刺に「社会保険労務士」と書く。
まずはそこ。
それ以上でも、それ以下でもありません。
だからこの時点では、
勤務等で十分
という判断でした。
登録種別は後から変更できる
ここまで読んで、
「将来は開業したいけど、今はどうすればいいんだろう…」
と迷う方もいると思います。
結論から言うと、
登録種別は後から変更できます。
一度決めたら固定されるものではありません。
たとえば、
- 勤務 → 開業
- その他 → 開業
といった形で、状況に応じて変更することが可能です。
実際にも、
「まずはその他で登録しておく」
→「準備が整ったタイミングで開業へ変更する」
という流れはよくあるケースです。
この仕組みを知ったとき、正直かなり気が楽になりました。
最初から完璧な選択をする必要はない。
今の自分に合った種別を選べばいい
そう思えるようになったからです。
私自身も、
- いずれ開業するかもしれない
- でも今はその段階ではない
という状態だったので、
まずは「勤務等」で登録する
という判断がしやすくなりました。
まとめ|登録種別は「今の自分」で選べばいい
社労士の登録種別は、
- 開業
- 法人社員
- 勤務
- その他
の4つに分かれています。
それぞれ、
- できる業務
- 立ち位置
- 会費
が異なるため、最初は戸惑うポイントでもあります。
実際に私も、
「登録すれば終わり」だと思っていたところで、ここで一度立ち止まりました。
ただ、調べていく中で分かったのは、
最初から完璧な選択をする必要はない
ということです。
登録種別は後から変更できます。
だからこそ、
将来ではなく「今の自分」で選ぶ
これで十分だと思います。
- すぐに開業するのか
- 組織の中で経験を積むのか
- まずは資格を保有しておくのか
その時点での状況に合わせて選べばいい。
私自身は、
「とりあえず登録する」
「名刺に社労士と書く」
というところを優先して、「勤務等」を選びました。
それでも、資格が現実に近づいていく感覚は確かにありました。
次回予告|社労士登録の手続きと必要書類
次回は、実際の登録手続きについて書いていきます。
- 必要書類
- 費用
- 手続きの流れ
- つまずきやすいポイント
実体験ベースで整理していきます。


コメント